ペットを飼いたくなりました。

ただ、同居人がいるので、飼える生き物には制限が付きます。 その条件から逆算して種類を絞り込み、最終的に2匹のヘビを迎えました。その経緯を書きます。

同居人が出した条件

もともと爬虫類に興味がありました。 ヘビ、トカゲ、ヤモリを見比べて、見た目で一番気に入ったのがヘビでした。

そこで同居人に相談したところ、条件が出ました。

  • 冷凍マウスが無理。マウスそのものが無理
  • 臭いが無理
  • 大きいのが無理

一つ目が重い条件です。 ヘビの多くはマウスを食べます。冷凍マウスをまとめて買い、冷凍庫に保管して、与えるたびに解凍する。これがヘビ飼育の標準的なやり方です。それが使えないなら、マウス以外を食べるヘビを探すしかありません。

この時点で、候補のほとんどが消えます。

卵を食べるヘビ

調べていて最初にたどり着いたのが、タマゴヘビでした。

名前のとおり、鳥の卵を食べるヘビです。マウスは食べません。体も細くて小型なので、大きさの条件もクリアします。三つの条件を同時に満たす、ほとんど唯一に近い答えに見えました。

手の甲に沿って体を伸ばしているタマゴヘビ。太さは鉛筆ほどで、頭は手の縁からはみ出している

飼い始めてから、想定と違ったことが二つありました。

一つは、餌をまったく食べないことです。 卵を用意しても口をつけません。

手のひらに乗せたタマゴヘビの頭部と、その隣に持った小さな鳥の卵

となりにあるのが餌の卵です。頭は指先に収まる大きさです。

藁で編んだ巣の中に並べた3つの卵と、そのすぐ横から顔を出しているタマゴヘビ

もう一つは、そもそも姿が見えないことです。 昼間はずっと隠れたままで、出てきません。夜のあいだに動いているようですが、こちらが起きている時間には見られません。

生きてはいます。ただ、飼っているという実感が薄いままでした。

食べる姿を見られるヘビを探す

そこで、条件をもう一つ足して探し直しました。 マウスを食べないことに加えて、餌を食べる様子をこちらが見られること。飼っていて楽しめるかどうかは、結局そこだと思ったからです。

見つけたのが、フロリダブルーガータースネークでした。

ガータースネークは魚などを食べるヘビで、人工飼料に餌付く個体がいます。マウスが要りません。

迎えてみると、餌食いは抜群でした。 人工飼料をモリモリ食べます。

流木の上で首を伸ばし、茶色い人工飼料を口にくわえているフロリダブルーガータースネーク

くわえているのが人工飼料です。与えるとこの勢いで食いつきます。

ケージの床材の上でとぐろを巻いているフロリダブルーガータースネーク

食べるので、体もどんどん大きくなっています。

タマゴヘビで足りなかったところが、そのまま埋まりました。

臆病で、気が荒い

ただ、性格には手を焼いています。

とにかく臆病です。そのうえ気が荒い。 ケージに近づくだけで飛び跳ねて逃げ回ります。世話をするたびにこれなので、まだ落ち着いて触れる状態にはなっていません。

よく食べてよく育つのと、人に慣れるかどうかは別の話でした。

残った選択肢の狭さ

現在、この2匹と暮らしています。

タマゴヘビはまだ食べません。ガータースネークはよく食べますが、触らせてくれません。どちらも順調とは言いがたい状況です。それでも、冷凍庫にマウスを入れずにヘビを飼うことはできています。

ただ、ここまでの探し方には限界があります。

マウスを避けようとすると、マウスを食べないヘビの中から選ぶことになります。私がたどり着いたのは2種類でした。もしボールパイソンやコーンスネークを飼いたいと思ったなら、この道は使えません。定番として勧められるヘビほど、マウスを食べるからです。

飼いたいヘビから選ぶのではなく、餌から逆算して飼えるヘビを選ぶ。この順番が変わらないかぎり、選べる範囲は狭いままです。

餌のほうを変えられないか

そもそも、同居人が嫌がったのはヘビではありません。冷凍のマウスが冷凍庫に入っていることと、解凍のたびにその姿を見ることでした。

だとすると、変えるべきはヘビの側ではなく、マウスの側ではないでしょうか。

そう考えて作り始めたのが、めちゃマウスです。 マウスをミンチにしてフリーズドライしたヘビ用の餌で、冷凍庫が要りません。解凍も要りません。見た目もマウスではありません。それでいて原料はマウスなので、嗜好性は期待できると考えています。

受注販売で受け付けています。すべての個体が食べるとは限りませんし、これでヘビ飼育の悩みが全部なくなるわけでもありません。

それでも、同居人が出した三つの条件のうち一つ目については、ヘビを選び直す以外の答えを出せるはずです。うちの2匹は、マウスなしのまま頑張って育てていきます。